>>
This is the life
二十歳の頃、就職活動をしている友人を横目に、僕はバイトばかりしていました。お金をため、外国に旅行するため。外の世界、自分の知らないものを見てみたかったんだと思う。
初めての海外はタイ、1ヶ月のオープンチケットを買い、背中にザックを背負いました。今から5年ほど前になります。右も左もわからないという言葉がそっくり当てはまるような、今思い返してもハラハラしてしまう旅でした。
2週間くらい過ぎ、僕はタイ南部のピーピー島で、知り合ったフランというスペイン人とゲストハウスをシェアしていました。理由は簡単でたまたま一部屋しか空いてないところに2人が居合わせたから、宿泊料金も安く済みます。
彼はよく、旅の話やスペインの事を話してくれ、酔っ払うとかならず、「 This
is the life 」と何度も絶叫しました。人目もはばからず、うれしそうに言っていたのを今でも覚えています。
スペインの北の小さな町で生まれ、兄の経営するバルで働いていたフラン、そこには、自分の 「life」
はなかった。という彼。
タイに来て、自分の生まれ育った町の事、家族の事ばかり、考えているフランは、僕と似ているようでした。
今、タイ北部チェンマイのゲストハウスでこれを書いています。東南アジアが好きでここ数年は毎年来ているせいか、あの頃のような「ドキドキ」は少なくなってきたけれど、今でも
「This is the life」 を探しているように思います。旅先で出会う現実に、日本の事を思い出しながら・・・
夜、町に出たらばったりフランに会うかもしれない。そしたら彼は、なんといっているだろうか。
|